生きもの豊かな田んぼのお米(3)

「生きもの豊かな田んぼのお米」4/1より期間限定で
びっくりドンキー全国16店舗で提供中です。導入の概要は3/30の記事へ。

今回は、東北地区、関東地区の9店舗
びっくりドンキー盛岡インター店(岩手県盛岡市)
びっくりドンキー泉松森店(宮城県仙台市泉区)
びっくりドンキー南吉成店(宮城県仙台市青葉区)
びっくりドンキー福島西バイパス店(福島県福島市)
びっくりドンキー稲毛海岸店(千葉県千葉市美浜区)
びっくりドンキー板橋こもね店(東京都板橋区)
びっくりドンキー光が丘店(神奈川県相模原市)
びっくりドンキー青葉台店(神奈川県横浜市)
びっくりドンキー横須賀根岸店(神奈川県横須賀市)

に導入された「生きもの豊かな田んぼのお米」の生産者と地域の生きものの紹介です。
4団体のお米を順番に導入していきますが、今回は前半2団体をご紹介します。
生産者は、
・蕪栗(かぶくり)米生産組合
・雁音(かりおん)農産開発

の2団体3名の生産者です。


宮城県のラムサール湿地、蕪栗沼のまわりには、びっくりドンキーのお米を
作っていただいている生産者が3団体あり、今回はそのうち2団体です
(残り1団体は次回)。ともにひとめぼれを提供します。
■4/1から提供の蕪栗米生産組合では、約60名の生産者が有機栽培、
農薬不使用栽培、省農薬栽培に取り組んでいます。
有機栽培のお米は首都圏の大手消費者団体にも出荷されています。
生産者の省農薬米の田んぼのうち約20haは、「蕪栗沼・周辺水田」として
ラムサール湿地登録されているエリア内にあります。
-メッセージ------------------------
私達が生産する「無農薬・無化学肥料のお米」は、生きものと共生する為に、
魚道・ビオトープ等を取り付けた田んぼで生産しております。
6月、7月にはたくさんの生きものが見られ、消費者、地域の子どもたちと
「生きもの調査」を実施しております。
共生することの大切さが、美味しいお米を作りだしていることを
是非体感していただけたらと思います。
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今回農薬を使用しないお米を提供いただいている1人、千葉さんの田んぼの
昨年7/3の様子です。
100416_090703蕪栗米.jpg
疎植栽培、深水管理で太い茎の立派な稲姿をしていました。
これがその田んぼの排水路側に設けられた魚道(ぎょどう)です(田んぼは左側)。
100416_090703蕪栗米2魚道.jpg
排水路と田んぼは昔はほとんど落差がなく、魚が行き来して、田んぼで産卵し、
田んぼで育った稚魚が排水路に帰って大きくなっていました。
今は排水路と田んぼに落差があり、魚が田んぼに上ってこれなくなっていることが、
ドジョウ、メダカ等の魚の数を減らす1つの原因になっています。
そこで人工的に魚が上ってこられるような道を田んぼから排水路に
引いてあげているのが「魚道」です。
ドジョウ、ヨシノボリなどの遡上を確認しています。
当日も、田んぼの中に網を入れるとこんな立派なドジョウが簡単につかまりました。
100416_090703蕪栗米3ドジョウ.jpg
こちらが田んぼの水口側に設けられたビオトープです。
100416_090703蕪栗米4ビオトープ.jpg
U字溝を入れて深みを作ったりして工夫されています。
2008年にはバンが営巣していたそうです。
田んぼをのぞいてみると、このように、
100416_090703蕪栗米6オニグモ.jpg
ドヨウオニグモが害虫のヨコバイを食べている風景も、普通に見られます。
畦にはニホンアカガエルがたくさん見られました。
これは2008年6月28日に、東北地区のびっくりドンキーの従業員が、
生産者、地域の子供会の皆さんと一緒に生きもの調査を行った様子です。
100416_080628蕪栗米5調査.jpg
もう一人の生産者、青木さんです。
100416_090703蕪栗米7青木さん.jpg
■今週提供中のお米は、雁音農産開発の小野寺社長のお米です。
100416_雁音農産小野寺社長.jpg
実は、小野寺社長は、田尻町(現大崎市)で10数年前に初めて、
マガンのために冬に田んぼに水を張る「ふゆみずたんぼ」を始めた方です。
「雁音農産」という社名には、その思いも込められています。
もちろん今回のお米が作られた田んぼにも、冬にはマガンが落ち籾を食べにやってきます。
びっくりドンキーで今回提供している、農薬を使用していないお米と同じ田んぼのお米を
マガンもたくさん食べて、春にロシアに帰るための栄養を蓄えているのです。
-メッセージ------------------------
私達の田んぼには、雁や白鳥をはじめ、たくさんの水鳥・渡り鳥がやってきます。
私達はいつまでも雁の声が聞こえる地域づくりをめざして、
生き物と共生した生命豊かなお米作りを行っています。
お米を食べてともに元気になりましょう。
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小野寺さんの田んぼの特徴は、
田んぼの表面だけを浅く耕す(表層耕起)
→前の年に稲の根が張って地中に作ったすき間(空隙)がそのまま残るので、空気が通りやすい
 また、地中の土の固い層(硬盤層)を壊さない
→「中干し(稲を作っている途中で水を田んぼから抜いて、田んぼを乾かすこと)」をしなくても、
 田んぼが強還元状態になって稲に悪影響を与えたり、ぬかるんで機械が入れなくなったり
 ということが起こりにくくなる。
→「中干し」をしないので、田んぼから水がなくならない。
 オタマジャクシは安心してカエルになれるし、アカトンボのヤゴも安心して田んぼで成長できる。
という考え方で、できるだけ湿田状態を維持しています。
その結果いろいろな生きものが住みやすくなります。
雁音農産開発では約150名の生産者が省農薬米などの生産に取り組んでおり、
地域ごとにグループで生きもの調査を毎年行っています。
また地域ごとに「共生水田」を設けて、シンボルとなる生きものを決めるといった
取組を進めており、生産者の生きものの知識も高いです。
無農薬の田んぼだけでなく、省農薬の田んぼでも、生きものに配慮した取組が進んでいます。
(以下は、省農薬米の田んぼの取組です)
これは昨年7月5日に見せていただいた、ある地区の「共生水田」です。
3枚連続している田んぼの1枚目を丸ごとビオトープにしています。
100416_090705雁音農産共生水田.jpg
ここでは15分ほどの滞在で7種類のトンボを見つけ、また共生水田では
サンショウウオの幼生も。冷たい沢の水をビオトープ内を回して温めながら
田んぼに引き入れているため、入口と出口で生態系が異なるのが自慢の場所です。
1日いても飽きないだろうな~と、帰るのが残念な場所でした。
他の地区では、2007年に、びっくりドンキーのお客さまや従業員、家族も
田んぼの生きもの調査にお邪魔しました(2007年7月14日)。
100416_070714雁音農産生きもの調査.jpg
総勢約60名で、お客さま、生産者、びっくりドンキーの従業員が一緒に
田んぼの生きものの豊かさを感じました。
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次回につづく。

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